ループイフダンでナンピン?

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ループイフダンとナンピン

ループイフダンのWEBサイトを見ていると、よく出てくる言葉に「ナンピン」があります。ループイフダンはナンピンに似たようなことを自動的且つ機械的に行っていると言えます。

ナンピンとは、保有している買いポジション通貨の相場が下落したことで含み損が拡大した時に利用する手段のことです。同じ通貨で同じ量を追加購入します。逆に、売りポジションにおいて高騰した時も同じことを行います。

例えば、ドル/円が100円の時に、ドルが上がると思って1,000通貨を購入しましたが、相場が逆に95円に下がったとします。この時に、95円で1,000通貨を購入します。さらに、90円になったら、また1,000通貨を購入します。これが、ナンピンです。

同量の通貨を購入することで、100円から95円になった時のポジションの単価が97.5円((100円+95円)÷2)に下がります。また、95円に下がったことでロスカットの危険性があったとしても、ナンピンをすることでロスカットが防げます。

価格が95円になった時の損失の額を見ると、以下になります。
・ポジション100円:1,000通貨×-5円=-5,000円
・ポジション95円:1,000通貨×0円=0円
合計で5,000円です。

価格が97.5円に戻ると以下になります。
・ポジション100円:1,000通貨×-2.5円=-2,500円
・ポジション95円:1,000通貨×+2.5円=+2,500円
損失は±0円です。ナンピンをしたことで、損益分岐点が下がります。

仮に、90円になった時に1,000通貨購入すると、以下になります。
・ポジション100円:1,000通貨×-10円=-10,000円
・ポジション95円:1,000通貨×-5円=-5,000円
・ポジション90円:1,000通貨×0円=0円

価格が95円に戻ると以下になって損失が消えます。
・ポジション100円:1,000通貨×-5円=-5,000円
・ポジション95円:1,000通貨×0円=0円
・ポジション90円:1,000通貨×+5円=+5,000円

ナンピンは漢字にすると「難平」と書きます。江戸時代の米商人の先物取引で使われていた言葉です。「難」とは損失のこと、「平」はたいらにすることを意味しており、要するに損失の平均化となります。ただし、価格が続落すると、含み損がどんどん増大します。ましてや、FXの取引ではレバレッジ(元金の数倍の取引可能ツール)があるため、必要となる取引証拠金の金額が膨らみます。

ナンピンの考え方はある面、賭博における倍付と似ています。100円負けたら200円を賭ける、200円を負けたら400円を賭ける、そして400円を負けたら800円を賭ける、ということを続けます。最後に勝てば損が無くなり、元金以上の儲けが出ます。

理屈の上では成立しますが、その前に破産するかもしれません。また、精神的なプレッシャーに打ち勝つだけの度胸が必要です。

ループイフダンはナンピンと同じような取引形態

ループイフダンは価格が下がった時に買い、価格が上がった時に売るということを続けるリピート投資です。また、逆に価格が上がった時に売り、下がったら買い戻すという取引も行っています。

例えば、100円で買って101円で売る、99円で買って100円で売る、98円で買って99円で売る、というような取引を続けます。従って、100円で購入した時点から価格が下落し続けたとしても、買いは続くことになります。

つまり、ループイフダンも基本的には損失の出ている相場でも買い増しを続けることになり、その点ではナンピンと同じようなことをしていると言えます。違うのは、ループイフダンが自動的に取引が行われるのに対し、ナンピンは手動で行われるということです。

ただし、ループイフダンの場合は細かい価格の取引になっているため、価格がもみ合っている相場の間に利益を得ることができます。そこが、手動で行うナンピンとは根本的に異なります。

例えば、相場は100円から一気に95円に落ちるわけではありません。97円に落ちて98円に戻し、95円に落ちて96円に戻し、というように段階を追って下落していきます。従って、98円に戻した時は97円の買いポジションで利益が確定し、96円に戻した時は95円の買いポジションの利益が確定します。一般的なナンピンのような買い増しだけがされているわけではありません。

ループイフダンには無いナンピン以外の手段

相場が下落傾向にあった時に、投資家の取る手段は以下の4つです。
1.ナンピンをする。
2.損切りをする。
3.逆買いをする。
4.何もせずに傍観する。

(2)の損切りをするというのは、そのポジションで利益を取ることはあきらめ、含み損が拡大する前に損失を確定させることです。つまり、買いのポジションであれば、売って決済します。

(3)の逆買いをするというのは、例えば買いのポジションを持っている時に相場が下落していた場合は、売りのポジションを持つということです。一種の「両建て」になります。

ループイフダンの場合は機械的に取引が進められるため、投資家の意思に基づく(2)と(3)は行われません。ループイフダンにおける売買以外でのポジションの処理は、証拠金が不足したことを原因とする強制的なロスカットだけです。

なお、ループイフダンの利用者は、(4)の傍観をするということになります。

ループイフダンにおけるナンピンはレンジ相場だから成り立つ

ループイフダンでナンピンのような取引が成立するのは、FXの相場の7割が一定の金額の間で上下する「レンジ相場(ボックス相場)」だからです。

例えば、90円~120円の間で価格が上下していたとします。90円まで下がると価格が反転して120円まで上昇し、120円になるとまた下降が始まるというようなことを繰返します。これを「揺り戻し」と言います。ナンピンによって平均価格を下げた後にこの揺り戻しがあると、最初に建てたポジションはマイナスでも、ナンピン時に購入したポジションがプラスになるため、損失が早く解消するようになります。

ナンピンをしないで元のポジションを持ち続けると、損失の解消がなかなかできず、含み損を抱えたまま塩漬け状態になります。

つまり、FX相場では一定の価格を超えて下がらないという見込みがあるため、ループイフダンのナンピンが成立します。仮に、90円になった時に相場が反転して100円、110円に上昇すると、ポジションを多く持った分、利益が拡大します。

ループイフダンもナンピンもトレンド相場では成り立たない

相場が一方向に流れるトレンド相場では怖くてナンピンができません。また、ナンピンをすると資金を無くす恐れがあります。それは、ループイフダンでも同じであり、その典型的な例が、リーマンショックです。

基本的に、ロスカットを防ぐためだけのナンピンには何の得もありません。投資で最も重要なのは、損失時における冷静な判断です。実は、ナンピンという言葉には、見通しもなく追加買いをして大損するという意味もあり、愚かなことをする場合の例えとして使われています。

『これだけの資金を投入したから、もう後戻りはできない』、『このポジションで利益が取れないと、追加したことが全部無駄になる』というような思いに憑りつかれると、損切りが遅れ、資産を食いつぶします。根本的に、思惑と違った値動きをしたということは、失敗ということです。失敗を謙虚に認めてやり直すという意識が投資において利益を得る基になります。

ループイフダンであれば機械的に決済されるため、不要な意識に左右される心配がありません。

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